自閉症スペクトラム症・統合失調症で障害基礎年金2級に決定し、年間77万円受給出来たケース 30代男性 豊橋市の事例

ご相談状況

 HPをご覧になり、お母様からお問い合わせ頂きました。
小学校では、朝起きられず学校へ付き添って行かないと登校出来ませんでした。授業中はじっとしていられず、運動場を徘徊していました。この頃に一度受診しましたが、持って生まれた性質だから治らないので、病気を認識して生活を送るようにとアドバイスを受けました。段々と喋らなくなり、笑顔も全く見られなくなりました。中学校では教室に行けず、保健室登校をしていました。高校へも制服が着られず、私服で付き添って通学していました。すぐに休みがちになり、出席日数不足を理由に退学勧告を受け自主退学しました。その後は、引き籠るようになり、親と会話する事もなく、人の集まる場所に出られず、成人式や祖父母の葬儀にも出席出来ませんでした。
 引き籠りの生活が続き、自分では部屋の掃除が出来ないため、ゴミ箱は溢れてもそのままで、ペットボトルも散乱した状態で、万年床の布団には大量のうじ虫が湧いていた事もありました。聴覚過敏も酷くなり、車のドアの開閉音や通路の足音や話し声が煩いとひどく気にする様になりました。頭が締め付けられる様で苦しく気持ちが悪くなり、食欲も減退し好きな事もやりたくなくなり、「死にたい」と言う様になりました。隣家が嫌がらせでわざと音を立てていると思い込み、自身も音が聞こえる度に大音量でステレオを鳴らしたり、床を思いっきり踏みつけたり、机を持ち上げては落下させるなどの行為を何時間も行っていました。注意をすると、着の身着のまま家を出たので追いかけると、橋の欄干を跨いで飛び込もうとしていました。必死に止めましたが、その後見失ってしまい雷雨の中を翌朝8時にずぶ濡れで帰ってきました。その後、3日間は食事も摂らずに寝込んでおり、部屋の様子を見に行くと、鴨居にロープが掛けてあり精神的に追い詰められていると感じました。病院を受診する様にアドバイスを受け受診させることにしました。
 先生からは、20歳の頃に受診していれば少しは改善出来たかもしれませんが、長い引き籠りで今からでは治らないですよと言われました。服や靴などは自分では購入出来ず、身なりも全く気にしない為、擦り切れた服やぼろぼろの靴を10年以上着ています。髪の毛も自分で適当に切るため、ざんぎり頭になっており、櫛で整えることも出来ません。入浴は週に3回程シャワーを浴びますが、きちんと洗えていないのか、近寄るとカビ臭い体臭がします。
 最近では、大きな音を立て騒がしくしたので、兄が注意したところ、自殺教唆されたと警察に電話して、警察官が数名来ることがありました。20年以上続く引き籠りで、他人とコミュニケーションを取る事が全く出来ないため、就労も難しく日常生活においても家族のサポートがないと生活が成り立たなくなっています。

社労士による見解

 お母様から聞く限りで、日常生活に大きな支障をきたしており、十分障害年金2級以上の可能性はあると判断しました。申請については、お母様が作成してありましたが、不安だという事で再度聞き取りを行い、申立書については作成し直して提出することにしました。
 

結果

 障害基礎年金2級に決定しました。

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